ふわふわといったりきたり

60代無職おひとりさま女性のひとりごと

タケノコとフキの呪い

本日は五月五日ですと書いていたらあっという間に時間が過ぎて六日になってしまいました。連休ももうすぐ終わりですね。



私は連休だからといってどこへ行くでなし何をするでなし、うっかり買い物に出ようものなら人出の多さにうんざりしてしまい、己のうかつさに腹が立つので連休に限らず土日祝日はなるべく閉じこもるように努めております。



こんなどこまでも平坦な道をだらだら歩くような日々を過ごしていると、たまに起こるちょっとしたことがとても堪えることがあります。
出来事そのものは小石に躓いたようなものですが、足腰弱っているためにうまく体を動かせなくてよろめいたり時には転んだりと我ながら情けない状態に陥ることがあります。



今回もちょっとだけ心身が弱ってしまったのですが、その原因はタケノコとフキでした。
タケノコとフキがやって来たのです。
もちろん歩いて来たわけでなく親族から届いたものなのですが、
これのおかげで一日気分が悪かった。



というのも……
私は料理が嫌いなのです。嫌い嫌いも大っ嫌い。
それゆえに下手くそですし、興味などかけらもないので上手になりたいなどと思いません。向上心無し。



しかし不幸なことに家族の中で主に私が料理をしなくてはならない状況にあるため、毎日毎日苦痛を味わっております。
同様に、いえそれ以上に苦痛をあじわっているのは家族ですが、もうとうに諦めているのか私が料理したものについて何も言わないで食べてくれるのがありがたい。



偉そうに料理料理と言っていますが、実のところ料理をしているとはっきり言えるようなものではありません。



ただ切るだけ茹でるだけ炒めるだけが大部分を占め、味が薄かったら好きに何でもかけてくれればいいし、総菜も多用した手抜きでしかないしろもので、本当にどこが料理だと言われても仕方ない状態ですが、それでも私にとって食事の支度というのは重労働です。
心が重くなりそれが体にも影響して時には体調が崩れてしまうこともあります。ああ情けない……



タケノコとフキ。何年ぶりかで見た食材でした。
複雑なものは作れないのでとにかく煮るしかありません。
しかし煮物は準備も時間もかかる上にまったくおいしいものができないのでやるだけ無駄なのですが、だからといって他にどうすればいいかわからない。
とくにフキ。薄皮を剥かなければならないとしたら、その作業を想像するだけで頭痛がしてくるし、触るのはもっといやだからますます気分が悪くなってきます。
今日はもう見たくもないから明日何とかしようと全てを先送りしたのですが、腹が立っているのか寝つけない。
そもそも歳のせいで眠りが浅いというのに、どうにも眠気は訪れなくて結局2時間も眠れませんでした。
だるい体で動くのはいやで午前中はタケノコもフキも無視。
午後になってなんとかタケノコもフキも鍋にぶち込んだものの、どんどん気分は悪くなり横になってもくらくらするばかり。
その後嘔吐までしたのですから、これは絶対慣れない作業をしたことによる体の拒否反応に違いないですね。
くやしいことに今日になっても胃腸の具合がどうもよくないので、呪われた気分です。



タケノコとフキに罪はありませんが、当分関わりたくない食材です。
私が自らすすんで求めるものではないので、おそらくこの先うちの台所に存在することはほぼ無いと思われます。
気をつかってくれる親族には本当に申し訳ないことですが、できれば完成品がほしかった。
図々しいのはわかっていますが親族が住む地の方角を拝んでおくことにします。ごちそうさまでした(私は食べていません)、次があるならどうか完成品をお願いいたします。